「ビリギャル」の著者・坪田信貴さんの講演会に参加しましたのでご紹介します。彼は塾講師で、高校2年の夏に偏差値30だった女子高生を慶応大学現役合格に導いた経験をもとに、「ビリギャル」を執筆しました。講演会では子供の才能を開花させる方法を中心にお話をいただきました。
- まずは子供との信頼関係から
子供に何かを教育する上で耳を傾けてほしいのであれば、子供から信頼されていることが非常に重要です。親であれ家庭教師であれ、信頼関係がない相手に対して子供が心を開くことはありません。子供から信頼されるためには、まず子供のことをよく理解することです。そのやり方として、坪田さんは心理学的に有名な「20答法」という自己分析法を紹介してくれました。20答法とは、「私は〜です。」という文章を20個書くことによって自分の深層心理を理解するというものです。はじめの5個程度は性別や年齢など基本的な項目が挙がりますが、15個程度を越えたあたりから性格や考えていることなどの深層心理が表面化します。子供が小さい場合には、親が子供にヒアリングしてみても良いかもしれません。 - 目標を共有する
目標が明確にあると、子供にとってモチベーションになり、達成しようと努力します。ポイントとなるのは2つの目標を設定することで、1つは高すぎると思われるような最終目標(将来は英語を使って海外で働きたいなど)、もう1つはすぐに達成できる直近目標です(アルファベットが書けるようになるなど)。高すぎる目標1つだけだとあまりモチベーションにつながらないので、達成する姿をイメージできるような目標設定も合わせて行うことが重要です。
物心のついた子供にとって、母国語以外で話すことはそれだけで大きなチャレンジです。英語に楽しんで取り組めるように親子で目標を共有して一つ一つクリアしていけると良いでしょう。 - メンタルトレーニング
多くの人は勉強やスポーツについてはトレーニングを行いますが、メンタルについてはあまり行いません。しっかり勉強していたがテストのときにうまく力が出せない、一対一だと自己紹介できるが大勢の前だと緊張してうまくいかない、という子供は多いのではないでしょうか。意識的にメンタルトレーニングを行っていないと、人はまず自分の失敗した姿をイメージしてしまいます。これでは良い結果は生まれません。そんなときはネガティブなことをポジティブに言い換えるリフレーミングをおすすめします。たとえば、「今日はみんなの前での発表がうまくいかなかった」というのは、「次回はうまくいく可能性がある」と置き換えることができます。物事には様々な側面がありますので、ネガティブなことでも必ずポジティブに言い換えることは可能です。これを3ヶ月間続けると、子供の考え方が変わると坪田さんは言います。ぜひリフレーミングを実践して、子供の良いところをどんどん伸ばす教育をしていきたいものです。